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2010年11月 アーカイブ

【トップを切って】

昭和36年の第8回モーターショーに展示されて、100万人の観客を魅了したダットサン・フェアレディー500は、ほぼ1年後の37年10月4日、ブルーバード及びセドリック取扱店から発売されました。

詳しい特長や主な仕様は後で触れますが、東京地区の末端価格85万円、大阪同86万円は、当時の大衆にとって決して『手軽に買える』ものではないものなのです。

ですが、スポーツカーの運転の味を楽しみたい人には、何がなんでも、の買い気を起こさせるのに十分な価格帯であったことは確かです。

それというのも、これより半年前の同年4月、プリンス自動車からスカイライン・スポーツ・コンバーチブルと同スポーツ・クーペが発売されていたのです。

ところが両タイプとも価格が200万円に近いところに設定されています。

従って、いかにスポーツカー・ファンでも、ハナから縁のない高嶺の花と見送ってきた事情がありました。

だからといって、実需の面から見れば85万円のフェアレディといえども、右から左に売れる価格ではないのですよね。

第一日本人のほとんどはまだマイカーを持たず、よしんばマイカーの購入に踏みきるにしても、最初であればファミリーカータイプを選ぶのが順当とされた当時です。

もとより日産自動車とて、そのへんの市場動向は百も承知のはずの発売ですが・・。

してみれば、この段階であえて国内向けの発売に踏みきった日産の狙いは何であったのでしょうか。

【日産の狙い】

一つには、もともとこのモデルは輸出向けを重点に開発された事が挙げられます。

車の製造コストは、量産の規模に大きく左右されます。

されば国内向けにも販売して1台でも多く量産の規模を広げる事に意味があります。

二つには、遠からず国内でもスポーツカー人気が実需化する日がきっとやってくる・・という事です。

その日に備えて、イメージ先行作戦を展開するには今が好機、と見る判断が働いたのではなかったでしょうか。

このようにして、フェアレディは国内市場にデビューしました。

そしてこの日から現在まで星霜を重ねる事25年・・・。

現存する国産スポーツカーの中では最長の車歴を飾ることになったのです。

では初代フェアレディの特長について、日産自動車が発表したところを見ておきましょう。

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