【時の流れは速い・・・】
特に昭和30年代後半、速い時の流れは大衆と車の間に横たわる距離を、急速にせばめる方向に作用しました。
大衆のくるま観の変革が目に見えて進行します。
それに伴って市場の変化が促進されます。
こうした世相を背景に幕をあけた昭和36年第8回モーターショーであったのです。
そこに出品されたスポーツモデルの数々とそれに群がる観客の姿は、すでに大衆の意識のなかに、くるま需要の多様化の方向が芽生えていることを暗示するものであったと言えるでしょう。
ところで、何を今さらの感もあありますが、スポーツカーとは一体どういったくるまを指すのでしょうか。
人は普段気易くスポーツカーの呼称を口にし、耳にしています。
その呼称がある以上、それに備わる明確な意味(定義)がなくてはならないはずです。
しかしその意味を知らずとも、それは日常的に理解しあえる響きのままに通用します。
そしていざ定義を問われた時、これほど曖昧な解釈のもとに生きている呼称はないことに気づくのではないでしょうか。