酸性雨とは その2
酸性雨は最近では、中国でも「空中鬼」などの名前で問題視されるようになっています。
とくに南西部で酸性の強い酸性雨が発生しているのです。
中国における酸性雨の原因は、硫黄分の強い石炭を大量に使うためだろうといわれています。
酸性雨がつづくと、石づくりの建物が溶けてしまったり、雨が直接葉にあたり、あるいは土壌が酸性化して有害な金属がとけだし、根をいためることなどによって、森林が枯れ死んでしまったりします。
また、酸性雨が流れこむことによって、井戸水や湖沼、'川などが酸性化し、そこにすむ魚類が減少したり死に絶えてしまうような被害がおきるのです。
たとえば、統一前の西ドイツでは、面積比にして森林の50%強がなんらかの被害をうけ、その地域の2%では森林がほとんど枯死状態だと報告されています。
また、スウェーデンでは、中規模以上の湖沼8万5000のうち、1万8000で酸性化がすすみ、そのうちさらに4000の湖沼では魚が死滅するなどの深刻な影響が出ているといいます。
経済活動の拡大と軌を一にして、1960年代から世界の硫黄酸化物の排出量が急増し、ちょうどそのころから、酸性雨の被害が顕著にみられるようになったのです。
いっぽう、日本では、酸性雨は観測されるものの、被害はまだあまり顕在化していません。
これは、欧米とは土壌の質や樹木の植生が異なり、また公害対策がすすんでいるためだと考えられていますが、このまま酸性雨が降りつづけば、いつなんどき、とつぜん被害が表面化しないともかぎらないのです。